熱のある映画だ!
2008/07/22(Tue)
やっとこさ見て来た。 『クライマーズ・ハイ』

久しぶりに、 汗の匂いのする映画を見た。 日本の夏の暑さをスクリーンに描き出した映画としては、 何と言っても、 黒澤明監督の『野良犬』 が白眉と思うが、 『クライマーズ・ハイ』 からは、 確かにあの夏の暑さがある。
強烈なまでの、男の汗の匂いが感じられる作品だ。

日航123便が落ちた日。 あの日はとても暑かった。

翌晩だったか、 当日だったか、 見ていたNHK特集が放送中止になったことを覚えている。 『塹壕のマリア』 第二次大戦下、 日米独の三人の遺した手紙を追った番組で、 最後まで見られなかったことが、 今でも残念な内容だった。

帰れない場所から、 愛する人への手紙。

この映画でも、 123便の乗客の書き残した手紙が、 出てくる。 使い方としては、 原作以上に劇的かもしれない。 事故当時、 新聞に載った遺書を読んで、 私なら、 誰に当てて、 どんなことを書くだろう、 と考えた。 いろいろ、 かっこいい文面を考えたものだっが。

今はわかる。 私には、 遺書を書き残したい相手はいない、 ということが。

映画が原作から変えていた部分で、 社長と悠木の関係を変に湿っぽくしてしまった点だけは、 如何なものか、と思う。

『クライマーズ・ハイ』を以前NHKでドラマ化した時は、 佐山役は大森南朗だった。 堺雅人にああいう男くさい役ができるとは。 なんか、 目の離せない役者になってきた。 楽しみ。 大河、 見れば良かったな。

原作を読んでいた間は、 悠木は佐藤浩市だよなぁ、 と思ったけど、 堤真一は、堤真一にしかできない悠木を作り上げていた。 脱帽。

これは、 昭和であり、 20世紀だった日々をしっかり描いているなと、 感じた。 現在とは、 体感温度が違っていた。

夏は暑かった。 人も熱かった。
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